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『広汎性発達障害』におけるオウム返しについて [『ぶん★文★ぶん』]

とにかく文献によってその分類の仕方などは様々なのです。ですので、一概にこういうものだという判断はできないのかもしれません。まだ分類の方法さえも確立されていない分野なのですが、自分が日常の教員としての生活の中で感じることを色々な文献と照らし合わせることによって自分の理解度を深め、研究していこうと考えているのです。ただ、一人一人のケース分だけいろいろな対応が求められる世界ですので、自分も研究の方向性を見出すことがとても大変だと実感する日々です。

よく耳にするのが『広汎性発達障害(こうはんせいはったつしょうがい)』という言葉ですが、解りやすく言うと「自閉症とその周辺の障害」。しかしながら自閉症というのも非常に幅が広いものですから、どこからどこまで・・という区切りもなくその境界線もファジーなものなのです。

まずは自閉症とは?という疑問からやっつけなくてはならないのですが、基本的には『脳の一部の欠陥により、障害が見られる。』という定義に納められます。コミュニケーション能力の障害としては言葉の発達が遅れる、オウム返し、会話が一方的で自分の興味関心事だけ話すなどのパターンが見られます。また、社会性能力の障害としては他人との受け答えが苦手で他人の意図や感情をなかなか読み取れない場合があります。そして、『こだわり行動』、『固執』、『興味の偏り』と名度が顕著に見られます。
これらの3点(コミュニケーション能力の障害・社会性能力の障害・こだわり行動固執)が幼児期に見られた場合、自閉症と診断されるそうです。非常に少ないパーセンテージで診断されるらしいですが、研究者によってその数値は様々のようです。
最近、自分があれこれと読み漁る文献からは自閉症を含む他の障害(アスペルガー症候群・多動・学習障害など)も全て含め『広汎性発達障害』と呼んでいるように感じています。しかしながらこの見解も研究者によって様々です。

オウム返しをする幼児、児童、生徒、学生たちの頭の中では実際にどのような反応が起こっているのだろうか知りたくなってくる。多分、彼らは情報を得た時点でその中の必要な部分と必要ではない部分、それから自分にとって新しいものとそうではないものなどといろいろ区分しているのではないかと思われます。例えば音楽を聴いていて突然に大きなシンバルの音を聞いたら、それは非常に新しい情報であり、本人にとってはひょっとしたら必要のない刺激的で驚異的な爆発音のように聞こえてしまう場合があるのでしょう。その音に対して脅威を裏返すような大声を出してみたり、身体を動かして不快さを示す場合もあるでしょう、そのような行動パターンは『広汎性発達障害』のオウム返しに匹敵するように思われます。即ち、ささやかなことであったとしても自分にとってショッキングであったり、強制的に押し付けられた情報は知らず知らずのうちにオウム返しとして反応しているのでしょう、そのオウム返しによって自分の中で新しい情報としてではなく、『ふつうのこと』としての情報に変換する作業の一つなのではないかと考えています。
勿論このことだけがオウム返しの原因だとは思っていませんが、しかりつけることは出来るだけしないようにしています。自分の場合、高等教育での事例ですので、幼児のケースとは若干異なる場合もありますし、進学、就職などを視野に入れた場合、土曜名方向性を持って対処すべきなのかは自分もまだ解っていないように思います。ただ、学校生活を孤立させずにまわりとのそれなりの調和を保ち生活してくれればと願うばかりです。
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