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バラード第3番 by ショパン [YouTube 動画]



2006年11月
福山 孝ピアノリサイタル with Karen
札幌公演より

フレデリック・ショパンのバラード第3番変イ長調作品47は、ショパンのバラード(譚詩曲)全4曲中の第3作。第1番がト短調で幾分破滅的な暗い曲調、第2番がヘ長調で急激な部分を挟む激しい曲想であるのに比べ、本作は優雅な変イ長調の明るく洗練されたバラードである。当時のフランス社会の求める雰囲気が凝縮されている。

バラードはいずれも作曲者同郷の詩人アダム・ミツキェヴィチの神秘的な詩を動機に作られたとされているが、標題音楽ではないので理解の一助になるに過ぎない。むしろ作曲者が詩から受けた感銘をバラードの曲に描いていると言う方がふさわしい。ショパンは聴衆受けする変イ長調の本作の後にヘ短調の深大なバラードを遺しており、周囲の評判と自己の芸術作風との間で苦悶した跡がうかがえる。

Allegretto

演奏技術上は他のものよりも平易であるが、奏者は一定の難曲であることを聴衆に明かさない努力が求められ、完全な演奏は難しい。ソナタ形式に若干の変更を加えた幻想的な構造。冒頭は優雅さあふれる下降半音階と上昇全音階の結合。特徴的な付点リズムがそのまま第2主題に活かされている。ハ長調ヘ短調変イ長調と落ち着いた転調で旋律が流れる。中間部は嬰ハ短調の重厚な低音の上に第2主題が顔を出す。巧妙な転調を経て第1主題が高らかに再現され終結する。

主題は単純なものをよく消化しており、冗長さはなく、優美華麗にまとめられている。作曲技術のあり方を考える上で、次作の第4番ヘ短調と比較が必要である。

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ちゃこちゃん

ステキです゜+.゜(♥´ω`♥)゜.+゜
by ちゃこちゃん (2009-04-06 23:21) 

chibiroh

これも大好きな曲でした~
いつかまたピアノ弾きたいものです^^
本当に素敵ですね^^

by chibiroh (2009-04-07 05:35) 

★まっと★

ちゃこちゃん(●⌒∇⌒●)
素敵な楽曲ですよね。

chibirohさん(●⌒∇⌒●)
絶対絶対、またピアノ。。。弾いてください。
by ★まっと★ (2009-04-07 05:53) 

KOZOU

なんか第1番も聞きたくなりました。
by KOZOU (2009-04-07 22:06) 

★まっと★

KOZOUさん(●⌒∇⌒●)
第1番が一番有名ですね。
自分も大学院の入試で演奏しました。
映像ファイルがないんですよねぇ・・・

by ★まっと★ (2009-04-08 06:23) 

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