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福山 孝 ピアノリサイタル2008 with Karen 名古屋千秋楽公演 [演奏会記録]

福山 孝 ピアノリサイタル2008 with Karen 
名古屋千秋楽公演
2008年11月28日(金)午後7時開演 
熱田文化小劇場(名古屋)
Takashi Fukuyama Piano Recital 2008 with Karen
28nd Nov. 2008 at 7:00PM
Atsuta Theatre(Nagoya)

■プログラム
♪主よ人の望みの喜びよ・・・(バッハ)
♪アベッグ変奏曲・・・(シューマン)
♪月の光・・・(ドビュッシー) 
♪亜麻色の髪の乙女・・・(ドビュッシー)
♪ピアノ連弾のための小曲集・・・(ドビュッシー)
  小船にて 
  行列 
  メヌエット 
  バレエ
♪熊蜂の飛行・・・(コルサコフ)
♪舞踏への勧誘・・・(ウェーバー) 
♪アメリカンパトロール・・・(ミーチャム)
♪ラデツキー行進曲・・・(シュトラウス)
♪美しく青きドナウ・・・(シュトラウス)

■アンコール
ラデツキー行進曲・・・シュトラウス
革命のエチュード・・・ショパン

■演奏会レポート
2008年の秋のシリーズ千秋楽の名古屋公演。朝から90分講義が3本入っていたのですが、学校側の都合で演奏会当日は休講となりました。朝はいつものようにウォーキングに出かけました。カレンは午前中は仕事を入れていたようで、出勤していきました。自分は午前中に床屋を済ませ稽古。そしてカレンの衣装や自分の衣装、そしてグッズや配布用のプログラムを車に詰め込みました。カレンが帰宅したのは午後1時ごろ。カレンはシャワーを浴びてヘアーをセット。そして、3時に自宅を出発しました。まずは宿泊するホテルにチェックイン。宿泊用の荷物を降ろし、ホテルに預かっていただきました。そして、楽屋入り。楽屋に入ったのは4字ちょっと前だったと思います。ホールスタッフとの最終打ち合わせをして、調律に入っていた★てっちゃん★に挨拶。そして5時を回ってからリハーサル。リハーサルに入るとピアノのチューニングがあまりにもきれいでカレンも自分も超満足。
6時までリハーサルをして本番準備に取り掛かりました。
開場では我々自身がチケットを受け取らせていただき、プログラムをお渡しするのが我々の以前からのやり方です。パフォーマンスする人間が尾で迎えさせていただき演奏会というのは多くはありませんから、お客様も驚かれるのですが・・・・。カレンのお出迎えウェルカムドレスは黒のシンプルなドレス。自分は黒のタキシード。
本番前10分に本場に小児期が得るために楽屋に戻りました。前半の衣装に着替える我々・・・女性は大変なのです。勿論一人でドレスを着ることは不可能に近いので、自分はカレンの衣装を裂きに着せて、自分はグレーに刺繍をあしらった燕尾服に着替えました。

自分のグレーのタキシードは昨年の後半でも着用したのですが、どうしても今年も着たかったんですよね。でも、写真を見るとウェルカムドレスとして着用した黒のタキシードの法がよかったかも・・って思ったりもします。
そして定刻3分前には以前の★まっとらんど★のテーマ曲「春には遊園地」を開演ベル代わりに使いました。
そして、7時定刻に開演。自分のバッハ作曲「主よ人の望みの喜びよ」よりスタートして一曲目が安定したスタートだったので自分自身も「これはいける!」と思いました。この楽曲には強い思い入れがあり、自分がお客様にどうしてもご紹介したい詩がありました。「砂の上の足跡」というマーガレット・パワーズという女性の書いた詩です。以前からこの楽曲を演奏するときにはいつも朗読させていただいているのですが・・・・・

足跡(Footprints) : 作者  マーガレット・F・パワーズ

One night a man had a dream.
He dreamed he was walking along the beach with the Lord.
Across the sky flashed scenes from his life.
For each scenes he noticed two sets of footprints in the sand;
one belonged to him, and the other to the Lord.

When the last scene of his life flashed before him,
he looked back at the footprints in the sand.
He noticed that many times along the path of his life
there was only one set of footprints.
He also noticed
that it happened at the very lowest and saddest times in his life.

This really bothered him
and he questioned the Lord about it.
"Lord, you said that once
I decided to follow you, you'd walk with me all the way.
But I noticed that during the most troublesome times in my life
there was only one set of footprints.
I don't understand why when I needed you most
you would leave me."

The Lord replied, "my precious child.
I love you and I would never leave you.
During your times of trial and suffering.
When you see only one set of footprints,
it was then I carried you."
(原文)

全訳
ある夜、彼は夢を見た。それは主とともに海岸を歩いている
夢だった。その時彼の人生が走馬灯のように空を横切った。
その場面場面で彼は砂浜に二組の足跡があることに気がついた。
ひとつは主のもの、そしてもうひとつは自分のものであった。

そして最後のシーンが現れた時、彼は砂浜の足跡を振り返って見た。
すると彼が歩んできた今までの道の多くの時に、
たったひとつの足跡しかないことに気がついた。
そしてそれはまた彼の人生で最も困難で悲しみに
打ちひしがれているときのものであることに気づかされた。

彼はこのことでひどく悩み、主に尋ねた。
「主よ、かつて私があなたに従うと決心した時、
あなたはどんな時も私とともに歩んでくださると約束されたではありませんか。
でも私の人生で最も苦しかった時、
ひとつの足跡しかありません。
私が最もあなたを必要としていた時、
どうしてあなたは私を置き去りにされたのですか?
私には理解できません。」

主は答えられた。
「私の高価で尊い子よ、
私はあなたを愛している。
決して見捨てたりはしない。
あなたが試練や苦しみの中にあった時、
たった一組しか足跡がなかったのは
私があなたを携え歩いていたからです。」


第一曲めで自分のペース配分も安定出来そうに感じました。そしてシューマン作曲「アベッグ変奏曲」へとプログラムは進みます。シューマンの作品番号第1番のこの楽曲を演奏するのは大変久しぶりのことで、カレンも15年ほど前に二本でこの楽曲を演奏しています。
そして、プログラムは進みドビュッシーの作品へと進みます。「月の光」、「亜麻色の髪の乙女」と続き、カレンの登場となります。ここで再びMCを入れながら、会場スタッフと調律の★てっちゃん★がピアノを連弾用にセッティングしてくれました。スツールと譜面台の搬入などにはさほど時間はかかりません。しかし、場を盛り上げ、カレンの登場のためのMCがつづきます。
カレンの前半の衣装はエンジのような赤いベルベットに光物の花がプリントされたドレス。黒のショールカラーにスパンコールがあしらわれとても豪華な衣装です。カレンの登場と共に女性のお客様からため息がステージまで聞こえてきました。自分は舞台すそからの登場でしたが、反響版のピアノ搬入用の大きな扉を開け、カレンが登場しました。衣装が大きすぎて自分と同じ場所からの登場はちょいと無理があったからです。カレンが登場してドビュッシーの「4つの小品」を演奏。カレンの衣装が足元でもたもたしてしまい、なかなかペダルまで足が届かず、引き始める準備にちょっと手間取ってしまいました。

こうして前半のステージを終了し、休憩へ。10分の休憩を頂き、カレンと自分は楽屋へ直行し衣装を着替えます。
後半の衣装はもうすでにカレンが札幌、鹿児島ではお披露目したドレスですが、地元、名古屋ではまだ着用していないドレスです。カレンの衣装を裂きに着替えさせ、自分はシルバーグレーの燕尾服に着替えました。第一曲目が熊蜂の飛行ということもあり、少々余裕のアルタキシードでないと腕の動きに差し支えるわけで、この衣装に決めました。カレンの衣装とのバランスを考え、赤いカマーバンドと赤の蝶ネクタイでそろえました。なかなか蝶ネクタイが思うように閉められず、イライラする自分。カレンが何か手伝おうかって言ってくれるのですが、時間が気になると余計にあせってしまって、なかなか自分の着替えには手間取りました。そんな中、会場スタッフが「3分前です。」と声をかけに楽屋へ・・・。あせる気持ちを落ち着かせ、何とかネクタイを着用。
 
時間となり後半のステージがスタート。何食わぬ顔でステージに登場しコルサコフ作曲、ラフマニノフ編曲の「熊蜂の飛行」を演奏。そして、「舞踏への招待」と続きます。MCではカレンとの出会いが音楽院の学生会主催ダンスパーティーであったこと、そして自分が「僕とお付き合いしてください。」と、カレンに告白したら「考えさせて!」といわれたことなどをお話し、自分が演奏をし終えるとカレンの登場。同じくピアノ搬入用の大きな扉が開き、黒のベロアに金の刺繍とボタンをあしらい真っ赤なプリーツがアクセントの豪華なドレスに包まれたカレンが登場するとお客様からは声にならない歓声のため息が聞こえました。美しいカレン自身とカレンの衣装にお客様の満足感がステージまで伝わってきました。

後半の連弾では最初にアメリカンパトロール、ラデツキー行進曲を演奏し、MCへ。カレンも調子よくMCを入れてくれました。カレンがステージで話すことは珍しいのですが、一ヶ月にわたるコンサートツアーがこの日を最後に終了する到達感とその裏返しに自分達の心にふつふつとわいてくる寂しさなどを日本語でカレンがお話してくれました。本当に長い一ヶ月間でした。平日は通常のお仕事を続けながら週末には各地に遠征し、全国のお客様との出会い、そしておいしい食べ物。素晴らしい思い出が2008年のコンサートツアーにもたくさん詰まっています。

そして、最後の楽曲の時間。「美しき青きドナウ」。我々のスタイルでシュトラウスの世界にお客様を誘います。ヨーロッパの宮殿で開かれる舞踏会をピアノ一台で何とか表現してみたいと考えての演奏です。豪華でありながらワルツのリズムと優雅で派手やかな貴族達による舞踏会。衣装とのバランスなど準備のためには多くのことを考えました。楽曲構成もリピートの数やルバートの加減など夫婦ならではの演奏を以下にしてお客様にお楽しみいただくかの研究にはかなりの時間を要しました。その甲斐あって満足のいく演奏が出来たことはこの千秋楽の最後の楽曲として本当に我々も満足感を感じました。ひとえにお客様に感謝の気持ちで一杯です。
演奏を終えてお客様から花束を頂きアンコール。
通常では我々のアンコールは「シンコペーテッドクロック」という定番なのですが、今年は折角ヨーロッパの宮殿での舞踏会をイメージしてのエンディングでしたので再びプログラムより「ラデツキー行進曲」をお客様の手拍子と共に演奏させていただきました。客席とステージが一体化し本当に楽しい雰囲気の中演奏会の最後を飾ることが出来ました。本編とアンコールが終了したところで、ふと思いついたのが今年のプログラムにはショパンが一曲も構成されていないこと。福山孝のピアノ演奏会ではショパンを目当てにご来場いただくお客様もたくさんいらっしゃいます。何とかならないものかと・・・

自分で考えました結論は「革命のエチュード」をもう一曲お客様にお聴きいただこうと思ったわけです。かなりのリスクはありましたが、とりあえず、一人でステージに戻りました。そして「革命」。
やはり突然に決めたこと。。。少々こけてしまいましたねぇ・・・残念!
そして、演奏会は終了。カレンと自分は舞台袖にはけるのではなく、客席からお客様の出入り口へと。そして、お客様お一人お一人をお見送りしながら、グッズ販売ブースへ。多くのお客様がCD,お煎餅、チョコレートなど★まっと★グッズをご購入くださいました。

こうして2008年の秋のシリーズも前7公演を終了しました。各地でご来場いただきました多くのお客様に心より感謝申し上げます。そしてこれからも皆様に愛されるピアニストとして精進して参ります。来年、そして再来年と秋のシリーズは続きます。一人でも多くのお客様にお楽しみいただけるクラシックピアニストの演奏会としてこれからも皆様がお耳に親しい楽曲と共にクラシックピアノ音楽の復興とその素晴らしさをお伝えできるよう草の根的な活動にはなりますが、これからもがんばって二人で手を携えながら秋のシーズンをkレイ属させていただく所存です。
これからもよろしくお願い申し上げます。本当にありがとうございました。

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撮影:蜂須賀 宏明

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