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教育現場で出会うこと その2(多動の傾向) [『ぶん★文★ぶん』]

幼児の場合、多動というか、よく運動をする、というか走り回ることがあります。ただ、自閉の症状としての多動は目的意識を持たずに行動に突入するということなのでしょう。子供達はよく動きます。でも、健常児の場合は何らかの目的を持って走る、動く、移動するという行動に入ります。たとえば、公園で滑り台が視界に飛び込んできたらこの滑り台に乗りたい!という気持ちが滑り台まで走るという行動につながるわけです。しかし、自閉の症状として考えられるのはクラスメートの幼児から走るのでつられて走る(この場合経験による学習も考えられます。)、または何の目的も無く走り回るというケースが存在することを忘れてはならないのでしょう。これが一番怖い多動の行動ともいえます(幼児の場合)。お母さんが子供をつれてお出かけをしているとほんの一瞬目を放した隙に用事が姿を消してしまうという事件は少なくありません。道に飛び出して自動車にはねられるというケースも皆無ではないのです。自閉の多動傾向による行動では視野も正面しかないかもしれません。(専門家ではないので詳細はわかりかねますが、、、、)。自分の行く正面に道路が存在し、そこには自動車が両方向からやってくる可能性があるという余地など当然していないのですから予測などというものはまったくありえないことでしょう。

さて、幼児の場合のケースをお話しましたが、成長を重ねた高等教育機関でもこのような行動を見かける場合があります。
ある専門学校で講義を終え、一人の学生に『講義終了後、休み時間に講師室まできなさい。』と伝え、講義室から講師室まで一緒に歩くつもりでその学生を教壇で待ちます。教壇までその学生がやってきて『じゃぁ、行こうか。』と一言彼に声をかけると彼は『はい。』と返事をします。そこで自分が先導して講師室まで歩き始めます。別にしかりつけるわけでもないので世間話でも品柄とおもって、何か話し始めて声をかけ振り返ると、彼はいないのです。ほんの一瞬、30秒もしない間に消えてしまいました。さすがにこのときは『ありえねぇ~~~!』って思い笑えてしまいました。一人でクスクス笑いながら講師室までむかいました。
後日この学生に何で付いてこなかったのかと尋ねたのですが、答えを得ることは出来ませんでした。それ以上追求したりしかりつけることはしませんでしたが、その学生が小走りに廊下をあちこち移動しているのはたまに見かけますので自閉の症状と考えられるのではないでしょうか。幼児のように全速力で駆け巡っているわけではありませんが。成長とともに全速力から小走りという経験からの学習をつんでいるのかなぁと考えます。
彼も卒業すれば社会の一員として生活を営んでいきます。しっかり独立して生活できるように成長して欲しいと願うばかりです。
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